【書評】【漫画】中川学「僕にはまだ友だちがいない」(メディアファクトリー)

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漫画の感想文、記念すべき第一冊目です。

 

本書は、主人公の中川学さん(35歳)は漫画を描きつつダンボール運びの仕事や皿洗いの仕事などで生計を立てる日々。そんな彼の悩みは「友だちがいない」こと。「このままだと、本気でマズいかもしれない」と一念発起、彼の友だちづくりの奮闘が綴られているコミックエッセイです。

 

読んでいて、著者(中川さん)の友だちづくりの具体例の一つ一つに感心したり、見につまされたりしますね…

 

例えば、twitterをやってもフォロワーも増えず、交流も深まらないばかり。これでは駄目だとフェイスブックを始めるも、著者の「歴代のマドンナ(好きだった人)」は苗字が変わっていたり、昔の友人を見つけたけど社交辞令で終わり…

 

その他にも「加藤諦三やカーネギーの自己啓発本を参考にする」「オフ会に参加」「近所のバーに行ってみる」「サブカルイベントに参加する」などなど。果ては、キリスト教の教会(見た感じカトリックの教会でしょうか)に参加してみるなど、いろいろやってたんですねぇ、と感心。

 

数々の試行錯誤を繰り返した末、著者にも「この人は?」という人に出会います。さて、その行く末は、中川さんに友だちは出来るのでしょうか?詳しくはぜひ本書をご覧になって下さればと思います。

 

私が読んだ感じ、なんか恋愛とも通じる感じがしましたね(本書はそういう話ではありませんが…)。また、本書のいいところは、その結末です。すごくいい読後感、爽やかな余韻を残すものになっています。